はおう丸です。
Audiostockで自信作を登録するも、なぜかノイズ混入で審査に引っかかってしまい、審査が通らない....という方は結構多いと思います。そこで、僕がこれまでの経験から行ってきた実践と対策をご紹介したいと思います。
Audiostock 審査に落ちないためのノイズ対策を紹介!
Audiostockの審査は厳しい
Audiostockは、音素材を登録すると、運営さんの審査が入り、それにパスしないと、販売開始にはなりません。
購入者側には、一定以上のクオリティが保証されるわけなので、安心して購入できるのですが、クリエイター側からしてみれば、なかなか厄介なハードルで、審査が通らずに苦労されてる方も多いと思います。
審査に落ちてしまった場合、一応は審査不合格の理由が伝えられ、「nn秒付近にてノイズの混入が見受けられます」とか、「末尾付近にて「サー」といったホワイトノイズの混入がみられるため」など、割と具体的な理由が記述されてる場合だとありがたいのですが、中には、
「基準を満たしていないため」
といった、すごく曖昧な理由の場合もあるようです。
(僕は幸いにも、これで返ってきたことはありません)
審査基準は、運営側でないと分からないので、AudioStock神のみぞ知ると言ったところですが、ノイズに関しては、ある程度対策ができます。
ここでは、僕が審査不合格から合格へ持って行った例と、対策を紹介します。
これらは、Audiostock専用というわけではなく、作品の完成度を上げる上でも重要になってくると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
音割れを無くす
当たり前ですが、ミックス&マスタリングに慣れないうちは、なかなか難しいんですよね。特に、ピアノソロ音源などは、音が繊細なので、音量を上げようとするとすぐ音割れしてしまいます。
音楽制作者なら分かることとして、「少しでも大きな音で仕上げたい」というのがあって、他の曲と比較した場合、あるいは連続して聴いた場合など、音が小さいと聴き劣りしてしまって、なるべく大きな音で仕上げたい。
それがニコニコ動画などでもあった「音圧戦争」という謎の争いの元にもなるんですが、最近は、YouTubeなどの動画サイトで音量制限、いわゆるラウドネスノーマライゼーションが働いて、思ったほど爆音にならなかったりするので、無理に音圧を上げても無駄になります。
まして、AudioStock素材となれば、動画のBGMにして、そこに音声を乗せるといった使い方をされる方も多いので、やたら音量が大きいとか音圧でガチガチなのは敬遠される場合があります。
無理に音圧を上げるのはやめた方がよいです。
-0.1dBで制限
マスタートラックの最終段は、だいたいリミッターやマキシマイザーといったエフェクトを挿されてると思いますが、これのアウトプットを0.0dBではなく、-0.1dB以下に設定してください。
過去に0.0dBの設定だと、審査に落ちることがありました。
例えば、L316だったら、Out celling のフェーダーを一個下げて -0.1 にします。
これで、マスタートラックのメーターが振り切れることはありません。
最後は必ずなめらかに無音にする
怪しい日本語出てきましたね。なめらかに無音にするとは?
これは、マスタートラックのオートメーションで、最後必ず無音にします。
かつ、音楽的に不自然にならないようにすることも重要です。
最後、残響音が残ったまま終了してしまうと、ブチっと途切れるため、審査に落ちることがあります。
これは特に効果音制作の方で気を付けたいところですね。
ノイズをiZotope RXで消す
とある効果音を登録した時に、「最後にカチっというノイズがある」といって審査に落ちたことがあります。
普通に聴いた限りでは、全く聞こえませんし、ヘッドホンでも分かりませんでしたが、近所迷惑上等で爆音で聴いてみると、あ、確かにカチっというノイズが聴こえました。
運営さんそこまで聴いてはるんや......お疲れ様です....そしてすいません....
これは、サンプリング系のソフトシンセに、元々混入してしまっている音で、このノイズが出る前に音をカットしてしまうと、効果音自体の余韻が無くなるため、それは避けたいし、EQでカットするのも音が変わるので、絶対に避けたい。
そんな時には、波形編集ソフト iZotope RXシリーズにお世話になります。
スペクトラムを表示させると、
更に、ノイズが発生しているところを見ると
お分かりいただけただろうか......
いや、心霊写真じゃないんですけど、3秒付近に2か所変なものが映ってますよね。
これがノイズの原因でした。
iZotope RXは、部分的にカットできるので、それを利用します。
怪しいところを四角で囲って、Delキーで削除、該当箇所が真っ黒になってますね。
嘘みたいですが、これだけで審査が通りました。
iZotope RX まじ天使です。これであなたもアイゾトピアン。
最後に
いかがでしたでしょうか。
AudioStockの審査はなかなか厳しいですが、逆にいうと、これをクリアしないとお客さんが納得するレベルにないとも言えるわけで、必ず超えなきゃならない壁と思ってチャレンジすると、作品のクオリティアップにもつながると思います。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。