はおう丸です。
皆さん、おうち時間でDTMしてますか?ということで、以前ブログで書いた定番ソフトの中のAmple Guitarというソフトシンセの使い方について、書きたいと思います。
Ample Guitar
AMPLE SOUND社のAmple Guitarとは、中国で作られたソフトウェアで、ギターが簡単に入力でき、かつ、音がリアルなので、結構人気のあるソフトシンセです。
種類も、Martin、TYLORなどのアコースティックギター、ストラト、レスポール、PRSなどのエレキギター、ES-335やアップライトベースまで、いろんな種類があります。
僕は、アコースティックギターのL,T,M,TWELVEを持っています。それぞれを買うと結構なお値段しますが、たまにセールをやっているので、それを狙うと半額くらいで買えたりするので、それを狙うと良いと思います。
ギターの打ち込みは、なかなか難しい
そう、ギターの打ち込みはなかなか難しいのです。というのも、キーボードと違って、狙った音が鳴っているとは限らないからです。
例えば、ギターを想定して、Cubaseのピアノロールで単純にド/ミ/ソの音を設定しても、実際のギターコードの音は違ったりして、少し不自然になります。
ちなみに、昔作ったギターアプリ・バーチャルギターは、こういったギターフレットと鍵盤の置き換えを知るために作りました。超便利な無料フリーソフトです。下のリンクから過去記事をご覧ください。
バーチャルギター/便利なギターアプリ windows対応 - HMSounds フリー音楽・効果音制作
それだけではありません。ギターというのは、弦を弾く楽器なので、楽器の構造上、複数の音を同時に鳴らすことは困難となります(頑張れば2,3音は鳴らせると思いますが、6音は流石に無理です)
なので、打ち込む場合も、それを手動で再現しないといけません。更には、上からジャーンとやる場合(ダウンストロークといいます)と、下からジャーンとやる場合(アップストローク)で当然タイミングが変わるので、これも考慮しないといけないのです。
(下図、左がギターを上からストロークした場合、低い音から順に鳴る。右は逆)
昔のシンセサイザーと違って、最近のソフトシンセは音もリアルになって、本物に近い音が出せるのですが、単純に音を並べて、それを鳴らしただけでは、ギターっぽいんだけどなんか味気ないな、機械的だな、という仕上がりになってしまいます。
ちゃんと人がギターを弾いてるように再現するには、相応のテクニックと相当な根気が必要になってくるのです。
そんな時こそAmple Guitar
Ample Guitarを使えば、これまで書いてきた苦労話も笑い話になるくらい、簡単にギターの打ち込みができるようになります。
どんなふうに楽になるのか、それでは、コードの打ち込み方を紹介していきましょう。
ギターコードの指定方法
まず、AmpleGuitarの画面を立ち上げ、左上からStrummerと書かれたボタンを押します。この画面の下側で、ギターのコードを登録して、順に任意のコードを呼び出し、ストローク奏法を指定すれば、ギターをジャカジャカ鳴らすことができます。
しかし、コードをいちいち登録するのが面倒ですし、メジャーコード、マイナーコード、Sus4など別登録扱いになり、数も限られてくるので、かなり不自由さを感じます。この方法はお勧めしません。
そこでお勧めなのが以下。
赤丸のところのボタンを押すと、SelectモードからDetect(検出)モードになり、画面がこのように切り替わります。このモードにすると、ピアノロール画面上のコード構成音を検出しギターコードを指定できるようになります。
ちょっと説明が分かりづらいかと思いますが、以下を見てください。
ピアノロールのオクターブ1のところで、F/A/C と音を置くと、AmpleGuitarの方でF Majのコードに変わっているのが分かると思います。コードを検出してるわけですね。
同様に、A/C/E と置くと Am のマイナーコードも設定できます。(下画像)
Sus4にも対応してますし、dim(ディミニッシュコード)も対応してます。(下画像)
音4つ置いて m7などセブンスコードの入力もできます(下画像)。 9thコードはちょっと無理みたいです...
さらに、ハイポジションでのコードにも対応しています。さきほどは、Cのコードの場合は、C/E/Gとノートを置きましたが、E/G/C とすると、セーハコードのCになりましたね。上画像右下のPositionが2になっているところがポイントです。G/C/E では更にハイポジションのPosition=3のコードになります(下画像)。
これなら、ギター特有の音構成を知らなくても、ピアノロール上の構成音を検出してギターコードに変換してくれるので、非常に便利です。
この機能を知ってから、AmpleGuitarが非常に使いやすくなりました。
ストロークの指定方法
これでコードは指定できるようになりましたが、まだこれだけでは音が鳴りません。ギターでいうと、左手でコードを押さえた状態なので、今度は右手のストローク方法を指定してやらないと音が鳴らないわけです。
ここで、Ample Guitarの下側中央に注目します。
上から音階順に、
B4 : Up Treble String (Mute) (ベロシティを弱くすると鳴らす弦が減る)
A4 : Down Treble String (Mute) (ベロシティを弱くすると鳴らす弦が減る)
G4 : Down Bass String (Mute) (ベロシティを弱くすると鳴らす弦が減る)
F#4 : Mute Voice2
F4 : Mute Voice1
E4 : Up Treble String (Open) (ベロシティを弱くすると鳴らす弦が減る)
D4 : Down Treble String (Open) (ベロシティを弱くすると鳴らす弦が減る)
C4 : Down Bass String (Open) (ベロシティを弱くすると鳴らす弦が減る)
B3 : 1st String
A3 : 2nd String
G3 : 3rd String
F3 : 4th String
E3 : 5th String
D3 : 6th String
となっており、各ノートに対応しています。つまりC4を置くと、ギターを上から順にジャラーンとダウンストローク、E4を置くと、下から順にジャラーンとダウンストロークで鳴らすことができます。
実際にピアノロールに置くと、こんな感じになります。
これで、Cのコードがダウンストロークで再生されるというわけです。
D3~B3は、弦の単音で鳴らすことができるので、アルペジオや、曲の最後でポロローローーーーーーローーーーンと溜めて終わるみたいなのも、簡単にできますね。
各パラメータの設定を変更する
Ample Guitarの良いところは、いろんなパラメータをノートのベロシティで変更できる点にあります。
全部紹介するとキリがないのでしませんが、変更したい箇所にマウスを持って行って3秒ほど待つと、ヒントが表示されるので、それを参考にするといいと思います。
例えば、冒頭で紹介したDetectモードへの変更ボタンを例にします。
がんばって英語を読むと、Detectモードにするには、D5のベロシティ64-127, Selectモードに戻すにはベロシティを1-63にする、と書いてあります。
つまり、こんな感じで曲の冒頭にD5を置くと、モードを切り替えることができます。他にもいろいろあるので、マウスを移動させてヒントを表示させて、確認してみてください。
で、どんな曲ができるの?
以下にAmpleGuitarを使った曲を紹介します。よかったら聴いてみてください。
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